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昨年は米国への製造業回帰が顕著になった一年でしたが、実際にどれくらいの投資があったのか、また、日本企業による対米投資は回復したのかを、米国商務省経済分析局が公表しているForeign Direct Investment(直接投資)の最新データを基に検証してみました。
以下は、2003年から2012年までの米国への直接投資をグラフ化したものです。
金額は、Billion Dollar (十億ドル、約千億円)にて表示しています。
1) 直接投資の合計額
・米国への直接投資は2008年にはピークとなる$306.4 billion(3064億ドル、$1=100円の
場合 約30兆円)に達した。
・しかし、2008年10月に発生したリーマンショックの影響により、2009年には$143
billionまで減少した。
・翌2010年には回復の兆しを見せ$197 billionまで上昇し、2011年には更に$226 billionま
で上昇した。
・ただ、2012年には前年比より26%減となる$167 billionにとどまった。
2) 製造業への直接投資
・製造業への直接投資は2007年に$102 billionに達したが、翌年より減少し、リーマン
ショックの翌年となる2009年には$53 billionまで減少した。
・しかし、2010年からは再び上昇方向に転じ、2012年には前年比より減少はしたもの
の高い水準を維持している。
3) 日系企業による直接投資
・日系企業による米国への直接投資は2008年にピークとなる$22 billionに達したが、
リーマンショックの翌年には大幅に減少し、$6 billionまで落ち込んだ。
・しかし、2010年には前年より大幅に回復し、米国や製造業への直接投資が前年比
では減少した2012年にも上昇し、リーマンショック以前の水準まで戻っている。
尚、2012年の日本企業による対米直接投資額は、直接投資合計額の約12%を占めており、国別では第3位の投資国となっています。
Snaviでは、今後も米国への投資等に関する情報を随時提供して参ります。