用地選定を行う上で考慮すべきことは数多くありますが、近年は原油価格の高騰により輸送にかかる費用 が上昇しているため、輸送を考慮することの重要性が改めて認識されています。
輸送に重点を置いて用地選定を進める際には、先ずは、原料の搬入元、及び製品の搬送先を把握し、輸送距離を 考慮して候補地域の目安を設定します。その後、設定した候補地域の中で、その他の条件に該当する用地を探し ます。アメリカは国土が広いため、候補地域を絞り込む作業は簡単なことではありませんが、最近ではシュミレータ等を用 いることにより、絞り込み作業が容易になってきています。
また、候補地域を割り出す作業と平行して、どのような輸送システムを採用するかについても検討する必要がありま す。米国では、トラック、及び鉄道による物流が一般的(輸送量、輸送頻度によっては、航空輸送も考えられます) ですが、片方のみによる輸送よりも、トラックと鉄道を組み合わせた輸送の方がコストセービングになる可能性が あります。特に、以下のようなケースにおいては、両輸送システムを組み合せることにより、より効率良く輸送でき、コ スト的にもメリットを得られる可能性があります。
1 長距離の輸送で、輸送先が複数異なった方角に存在する場合
例:カリフォルニア、バージニアの両州に製品を輸送
2 高い頻度で大量/大型の製品を輸送する場合
例:大量のケミカル、大型の部品、完成車両等の輸送
- 用地選定を行う際は、輸送距離、輸送方法、輸送コストを考慮すること。
食品工場等の場合、販売先のマーケットの位置だけではなく、卸業者、集荷地への輸送も考慮して用地
選定を行うこと。
鉄道による輸送の場合、Bulk Transfer Terminalにて貨車 - トラック間の積み替えが行えるので、必ずし
も候補地内に鉄道が引き込まれている必要はありません。
上記作業を行う場合、トラック会社、鉄道会社、工業団地等、多くの企業との折衝が必要になり、大変煩雑です。S-NAVIでは、これら作業を進めて行く上でのサポートサービスを提供しておりますので、一度ご相談ください。