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新規ビジネスを開始する際に考慮すべき課題は数多くありますが、訴訟大国と言われるアメリカにおいては、保険の付保手配は、最も重要な必須課題の一つです。

【段階①：　土地購入・仮事務所設置】

この段階で最も必要とされる保険は、賠償責任保険（一般賠償責任保険およびアンブレラ保険）です。一般賠償責任保険は、対人賠償（人に対する賠償責任を補償）・対物賠償（他人の財物に対する賠償責任を補償）が必要となった際に保険金が支払われる保険であり、アンブレラ保険は、一般賠償責任保険の補償限度額を超過した部分に対して保険金が支払われる保険です。

アメリカへのご赴任と共に必要となる保険は、駐在員ご本人およびご家族の為の海外旅行傷害保険、自家用自動車保険、借家および家財の火災保険ならびにアンブレラ保険です。特に、自家用車を運転する場合は、アメリカのほぼ全州において自動車保険へのご加入は必須条件です。

工場建設が開始された場合に必要な保険は、建設工事保険です。建設工事保険は、建設中の事故等による建物や工事現場の損害に対して保険金が支払われる保険です。保険の内容によっては、火災や資材の盗難、近隣建物への損害についても補償されます。通常、建設会社側が建設工事保険を付保することが一般的です。

企業が業務目的で使用する自動車を購入した場合は、事業用自動車保険の手配が必要です。事業用自動車保険は、個人で手配する保険と比較して、以下の特徴があります。

1.    企業が所有またはリース契約をする自動車に対して、包括的に契約できる。

2.    企業がアンブレラ保険を手配している場合は、比較的高額な補償の契約ができる。

1.  労働者災害保険

従業員の業務中のケガや疾患を補償する労働者災害保険は、ほとんどの場合、連邦政府や州ではなく民間保険会社によって手配が可能です。（ノースダコタ州・オハイオ州・ワシントン州・ワイオミング州での労働者災害保険は、州当局によって運営されています。）

労働者災害保険は強制保険ですので、企業がこの保険を付保していない場合は、多額の罰金が科せられる可能性があります。

2.  医療保険

企業は、民間の保険会社を通じて医療保険の手配が必要です。従業員にとって医療保険制度の有無は、給与と同様に非常に関心の高いベネフィットですので、企業にとって福利厚生制度の一環としての医療保険制度の構築は、非常に重要なポイントです。

3.  その他の保険

企業の役員に対する訴訟における費用や損失を補償する役員賠償責任保険やセクシュアル・ハラスメント等のリスクをカバーする雇用慣行賠償責任保険等もあります。

機械類の搬入時に必要な保険は、運送保険です。運送保険は、機械類の輸送中の損害に対して保険金が支払われる保険です。通常機械類の売主側が運送保険を付保しますが、場合によっては、買主側が運送保険を付保する必要があります。保険が付保されているかどうか、事前に十分にご確認下さい。

建設工事が終了し、企業に建物や機械が引き渡された場合は、財物保険、機械設備保険の手配が必要です。財物保険は、火災や暴風雨、落雷、竜巻等によって被った企業所有物の物的損害に対して保険金が支払われる保険です。特約を追加することにより、地震・洪水による損害や罹災時に企業が負担する固定費や逸失利益等を補償することも可能です。機械設備保険は、不慮の事故や外的要因による機械の損害に対して保険金が支払われる保険です。特約を追加することにより、機械が停止中に企業が負担する固定費や逸失利益等を補償することも可能です。

企業が商品の生産を開始した場合は、生産物賠償責任保険（PL保険）の手配が必要です。生産物賠償責任保険は、商品の欠陥や故障によって購入者や使用者が被った損害に対して保険金が支払われる保険です。米国は、訴訟大国と言われていますので、生産物賠償責任保険の手配は、企業経営にとって非常に重要です。

TIPS提供先：

 
Loyalty Group Insurance Service
www.lgisinc.com

TEL: 877-LGISINC／877-544-7462 （フリーダイヤル）