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なぜ米国への進出なのか?

【アメリカ: 世界最大の市場】
日本の企業、特に製造業にとって、どこに大きな市場が存在するか、というのは企業の継続的発展のための大きな命題です。高齢化と少子化によって日本国内の市場が縮小傾向にある現在、日本の製造業が海外に市場を求めることは、ある意味必然とも言えます。

昨今、中国での消費が注目を浴びていますが、依然としてアメリカは成長する世界最大の市場です。GDPを購買力評価で換算すると、米国は世界経済の21%であり、圧倒的な購買力のある巨大市場です。

現在、オバマ政権の政策によって米国は改めて製造業へ力を入れようとしており、政府からの巨額の融資によって米国内の企業はもちろん、欧州、中国、韓国、アセアン等の企業も米国内での製造拠点の確保に力を入れています。日本企業にとっても、今後世界の市場競争で生き残っていくためには、米国市場でのプレゼンスをいかに獲得するかが重要な戦略であるはずであり、そのためにも米国進出をいかに成功させるかが重要な鍵となるでしょう。

【米国進出をもとにグローバル企業へ成長】
現在、米国には2,000以上の日系企業の製造工場が存在します。この中には、何十年も前に進出した企業もあれば、最近進出した企業もあります。これら企業の最終的な目標は、「米国に製造拠点を設立する事で、グローバル企業としての安定したステータスを確立する」ということではないでしょうか。

その中の代表的な企業として、トヨタ自動車があります。1984年にGMとの合弁でカリフォルニア州にNUMMIを設立後、1980年代後半に初めて単独の車両組立工場をケンタッキー州に建設し、その後は破竹の勢いで業績を伸ばし、GMを抜いて世界一の自動車会社の称号を得るまでになりました。米国は、世界の中でも類をみない消費大国であり、また、良いものは良いとして受け入れ、たとえそれが海外メーカーの製造したものでも購入する気質があります。トヨタ自動車以外にも、数多くの日系企業が米国への進出をきっかけに世界企業に成長したケースは多々あります。

【日本企業の米国進出の歴史と現在】
日系企業による米国への進出の波は1980年代から本格的に始まり、1980年代後半から加速し、大企業だけでなく、中小企業も米国へ進出しました。2000年代初頭には進出の波は一段落を迎えたようにも見えましたが、2001年の同時多発テロからの立ち直りを見せ始めた2004年頃から再び新規進出件数が増加しました。

日本の外務省及び米国の商務省のHPによると、

① 日系企業の海外直接投資先国の中では、米国が20.4兆円で全体投資金額の33.8%で第1位 (2008年)
② 外国企業による対米直接投資総額のうち、日本は11.4%で第2位 (2008年)
③ 在米外国企業の米国における雇用人数では、日本は66.5万人で第2位 (2007年)


         ① 日系企業による海外直接投資先国の比率          ② 外国企業による対米直接投資額の比率
 


③ 在米外国企業の米国内雇用人数の順位

       上記データが示すように、米国は市場としては無視できない存在であり、日系企業を含む外国企業からは
       常に投資対象として魅力のある国として見られています。

       他の地域と比較するとカントリーリスクが低く、安定してビジネスを成長させる事ができる
       のも、米国進出の大きなメリットとえるでしょう。

       米国進出に関するより詳しい情報は、S-NAVI 事務局までお問い合せ下さい。

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